様々な配色例
様々な配色例
様々な業種における看板の配色例を見てみましょう。
不動産屋さんの配色例を見てみましょう。あなたはどれがお好みですか?
それぞれ色の組み合わせは原則に従っています。左と右は明度差を付けて、又、真中は明度差が少ないのを補うようにセパレーションを施して有ります。
ではどの配色を選ぶのでしょうか?その方法として色の持つイメージが有ります。「不動産」という言葉は「動かない財産」という意味です。ですから安定したイメージを必要とします。そこで最良の配色は右となります。左は赤を使っています。「赤」はとても目立つ色ですが「情熱、愛、燃える」というイメージを持ちます。従って不動産店には不向きなイメージを出してしまうのです。真中はどうでしょう。確かに配色に一工夫してありこれはこれで中々いけるかも知れません。ですが黄色は「明るい、若い」というイメージを持ちます。ですから今ひとつ不動産店にはしっくりきません。では右はどうでしょう。青色は「冷静、沈着、安定」というイメージを持ちます。ですから不動産店の職業イメージにピッタリなのです。
今度は色が創り出すイメージを見てみましょう。ブティックでの例です。3種類の配色はそれぞれどのようなイメージを持つのでしょう?左はパープルを下地色に使ってます。パープルは上品で優雅なイメージを持ちます。従って高級感を演出することが出来ます。ターゲットとする顧客層は裕福な女性といった感じでしょうか。真中はどうでしょう?下地色に黒を使い文字色に白を使ってますのでシックなイメージを演出しています。ターゲットとする顧客層は大人のキャリアウーマンといったところでしょうか。右はどうでしょう?
下地に明るいピンク、文字色にライトブルーを使ってます。これは若々しく活発なイメージを演出しています。ターゲットとする顧客層はティーンエイジといったところでしょうか。
この様に同じ「ブテック」でも配色を変えることにより店舗のイメージ、雰囲気、さらには取り扱う商品とのマッチングにも影響を与えます。
最後に代表的な色の持つイメージを列記します。但し色の持つイメージというのは時代による変遷が有ります。例えば昔は黒と白の組み合わせは慶弔のイメージで忌み嫌われたのですが、現代ではシックなイメージの定番となっています。又、昔なら男性は派手なファッション(赤色、黄色等)はしませんでしたが、現代では何の不自然もなく着こなしています。色による男女間の区別は昔に比べて少なくなっています。さらに色の持つイメージは国によっても異なります。例えばリンゴといえば日本では赤色ですが、アメリカでは「アップルグリーン」という言葉があるとおり黄緑色のイメージなのです。又、黄色は日本では平安朝で身分の高い人が身にまとった服の色なので気品の高い色ですが、中世ヨーロッパでは精神病の患者の収容施設の塗装色だったのであまり良いイメージではないのです。
これからは昔ながらの色の持つイメージは考慮にいれつつも斬新な色も取り入れていく積極性も必要なのかも知れません。